雑誌や本、ポスター、看板、Webサイトなどを見て、「このフォントと同じフォントを使いたいけど、フォント名が分からない……」と思ったことはありませんか?

フォント名が分からないまま似たフォントを探していると、膨大な数のフォントを一つずつ確認することになり、かなり時間がかかってしまいます。

実は、フォントが使われている画像があれば、その画像をアップロードするだけで、似たフォントや候補となるフォントを検索できるWebサイトがあります。

この記事では、画像からフォントを検索する方法を中心に、無料で試せるフォント検索サイトを紹介します。

欧文フォントだけでなく、日本語フォントを調べる方法や、画像が手元にない場合にフォントの特徴から探す方法についても解説します。

「このフォント、何という名前なんだろう?」と思ったときに、ぜひ参考にしてください。

画像からフォントを検索する方法

画像に使われているフォントを調べたい場合は、フォント検索サービスに画像をアップロードして検索するのが簡単です。

ただし、検索できるフォントの種類や得意な言語はサービスによって異なります。特に日本語フォントは、欧文フォントに比べて画像からの検索に対応しているサービスが限られています。

主なフォント検索サービスをまとめると、次のようになります。

サービス画像から検索日本語特徴
WhatFontIs多数のフォントから候補を検索できる
Adobe Fonts×Adobe Fontsにあるフォントを探しやすい
WhatTheFont×MyFontsのフォントを画像から検索できる
フォトからフォント検索Fontworks LETSの日本語フォントを検索できる
Identifont×フォントの特徴などから探せる

欧文フォントを画像から調べたい場合は、WhatFontIs、Adobe Fonts、WhatTheFontなどが候補になります。

一方、日本語フォントを調べたい場合は、Fontworksの「フォトからフォント検索」など、日本語フォントに対応したサービスを利用するのがおすすめです。

また、画像を用意できない場合は、フォントの形や特徴から探せるIdentifontが役立ちます。

この記事では、それぞれのサービスについて、実際の使い方を順番に紹介していきます。

※「日本語」の対応状況はサービスによって異なり、完全一致するフォントが必ず見つかるわけではありません。検索結果は候補として確認し、最終的には文字の形を見比べて判断してください。

画像からフォントを調べる

WhatFontIs

WhatFontIs は、画像をアップロードして、その画像に使われているフォントを検索できるサービスです。

AIを利用して画像内の文字の形を分析し、1.2百万以上のフォントから似たフォントを検索できます。完全に同じフォントが見つからない場合も、似たフォントを候補として表示してくれます。

使い方は次のとおりです。

  1. WhatFontIsを開く
  2. フォントを調べたい画像をアップロードする
  3. 画像の中から調べたい文字の範囲を切り抜く
  4. 認識された文字を確認・入力する
  5. 検索結果から元のフォントに近いものを探す

画像は、文字の部分をできるだけ大きく切り抜いておくのがポイントです。

文字と背景のコントラストがはっきりしていて、文字が水平に並んでいる画像ほど検索しやすくなります。また、文字同士が重なっていないことも重要です。

例えば、ポスター全体をそのままアップロードするよりも、フォントを調べたい部分だけを切り抜いてから検索したほうが、より適切な候補を探しやすくなります。

WhatFontIsで画像からフォントを検索する画面-1
WhatFontIsで画像からフォントを検索する画面-2

検索結果では、完全に一致するフォントだけでなく、似たフォントも表示されます。

そのため、「元のフォントを完全に特定する」というよりも、元のフォントに近い候補を絞り込むためのツールとして使うと便利です。

なお、低解像度の画像や文字がぼやけている画像では、正しく検索できない場合があります。WhatFontIs公式のヘルプでも、文字を大きく、鮮明に切り抜き、できれば4~6文字程度を含めることなどが推奨されています。

Adobe Fonts

Adobe Fontsにも、画像に使われているフォントを検索できる「画像からのフォント検索」機能があります。

画像をアップロードすると、画像内の文字に近いフォントをAdobe Fontsの中から探すことができます。

使い方は次のとおりです。

  1. Adobe Fontsを開く
  2. 検索欄のカメラアイコンを選択する
  3. フォントを調べたい画像をアップロードする
  4. 画像の中から調べたい1行のテキストを選択する
  5. サンプルテキストを確認して検索する
  6. 検索結果から似ているフォントを探す

検索結果はリスト表示とグリッド表示を切り替えられます。

Adobe Fontsで画像からフォントを検索する画面-01
Adobe Fontsで画像からフォントを検索する画面-02

気に入ったフォントが見つかった場合は、「フォントを追加」を選択することでCreative Cloudに追加でき、そのままIllustratorやPhotoshopなどで使用できます。

Adobe Fontsを普段から利用している人なら、「フォントを検索する→見つける→使う」までを一つのサービスで完結できるのが大きなメリットです。

ただし、Adobe Fontsの画像検索は現在、ラテン文字(欧文)が対象です。日本語などの文字では正確なフォントを検索できないため、日本語フォントを調べたい場合は別のサービスを利用したほうがよいでしょう。

なお、Adobe FontsのフォントはCreative Cloudのサブスクリプションに含まれており、Adobe Fontsのライブラリにあるフォントは個人・商用のプロジェクトで利用できます。ただし、具体的な利用方法によってライセンス条件が異なる場合があるため、仕事で使用する場合はライセンス条件も確認しておきましょう。

Adobe Fonts ビジュアルサーチ

Adobe Fontsで見つけたフォントは、IllustratorやPhotoshopなどのAdobe製品で使用できます。

WhatTheFont

WhatTheFontは、MyFontsが提供しているフォント検索サービスです。

画像をアップロードすると、画像に含まれている文字を分析し、似ているフォントを検索できます。

使い方はシンプルです。

  1. WhatTheFontを開く
  2. フォントを調べたい画像をアップロードする
  3. 調べたい文字が含まれている範囲を確認する
  4. 検索結果から元のフォントに近いものを探す

ただし、検索精度を上げるには、文字がはっきり写っている画像を使用することが重要です。文字が水平に並んでいて、文字同士が重なっておらず、背景とのコントラストが十分にある画像のほうが検索しやすくなります。

なお、WhatTheFontの画像検索は現在、ラテン文字(欧文)が対象です。日本語などのCJK文字には対応していないため、日本語フォントを検索したい場合は別のサービスを利用しましょう。

WhatTheFontで画像からフォントを検索した結果

WhatTheFontの大きな特徴は、MyFontsが扱っている非常に多くのフォントを検索対象にできることです。

「このフォントにそっくりな書体を探したい」という場合にも便利なので、WhatFontIsやAdobe Fontsで見つからなかったときに試してみるのもおすすめです。

WhatTheFontでフォントを検索する

日本語フォントを調べたい場合

日本語の画像からフォント名を調べたい場合は、少し注意が必要です。

欧文フォントには画像をアップロードしてフォントを検索できるサービスがいくつかありますが、日本語フォントについては、2026年現在、同じように幅広い日本語フォントを対象に画像から検索できるサービスは限られています。

以前はFontworksの「フォトからフォント検索」というサービスがあり、日本語の画像からFontworksのフォントを検索できました。

しかし、このサービスを提供していた「MOJICITY」は2026年1月26日に終了しています。現在は「フォトからフォント検索」も利用できません。

Fontworksは後継機能として、WhatTheFontへの日本語フォント検索機能の追加を検討していると案内していますが、現時点では正式な日本語対応機能として提供されているわけではありません。

そのため、現状では日本語フォントを画像から探す場合、まず欧文部分についてはWhatFontIsやAdobe Fontsなどで検索し、日本語部分についてはフォントの特徴から候補を絞り込んでいく方法が現実的です。

例えば、フォントの特徴が分かる場合は、Monotypeの「書体見本」を使って候補を探すことができます。

Monotype「書体見本」

「書体見本」では、日本語フォントを明朝系、ゴシック系、丸ゴシック系、筆系、デザイン系、手書き系などのカテゴリーから絞り込めます。

Monotypeでフォントの分類からフォントを探している画面

さらに、細・並・太・極太といった太さや、「見出し」「本文」などの用途からも絞り込むことができます。サンプルテキストを入力して、それぞれのフォントで文字の見た目を比較することも可能です。

例えば、画像のフォントが「太めのゴシック体で、少し丸みがある」と分かっているなら、ゴシック系や丸ゴシック系に絞り込んで、実際の文字の形を比較していくと候補を探しやすくなります。

ただし、Monotypeの「書体見本」は画像から自動的にフォントを特定するサービスではありません。フォントの特徴を見ながら候補を探すためのツールと考えてください。

日本語フォントについては、現状では「画像をアップロードすれば必ずフォント名が分かる」とは考えず、画像検索サービスと書体見本を組み合わせて候補を絞り込むのがおすすめです。

Identifont

画像を使わずにフォントを探したい場合は、Identifontが便利です。

Identifont

Identifontは、フォントの特徴や名前などを手がかりにして、目的のフォントを探せるWebサイトです。

画像から自動的にフォントを判定するサービスとは違い、フォントの見た目について質問に答えながら候補を絞り込んでいくのが特徴です。

Identifontには、主に次のような検索方法があります。

  • Fonts by Appearance:フォントの見た目から探す
  • Fonts by Name:フォント名から探す
  • Fonts by Similarity:似ているフォントから探す
  • Fonts by Picture:画像を手がかりに探す
  • Fonts by Designer/Publisher:デザイナーやフォントメーカーから探す

特に「Fonts by Appearance」は、フォントの特徴を選択しながら候補を絞り込めるため、フォント名が分からない場合に役立ちます。

例えば、セリフの有無や文字の形など、表示される質問に答えていくことで、条件に合ったフォントを探すことができます。

画像からフォントを検索するサービスとは違い、「画像をアップロードできないけれど、フォントの見た目は分かる」という場合に使いやすい方法です。

ただし、Identifontもすべてのフォントを確実に特定できるわけではありません。候補が見つかったら、実際の文字の形と見比べて確認しましょう。

Illustratorを使っているなら「Retype」も便利

Illustratorを使っている場合は、「Retype(レタープ)」のフォント識別機能を利用する方法もあります。

Retypeは、画像内の文字やアウトライン化された文字を分析して、似ているフォントを探してくれるIllustratorの機能です。

例えば、Webサイトやポスターなどの画像をIllustratorに配置し、「この文字に使われているフォントを知りたい」という場合に利用できます。

画像内の文字をRetypeで分析すると、Adobe Fontsやパソコンにインストールされているフォントなどから、近いフォントの候補を探すことができます。

IllustratorのRetypeで画像のフォントを識別する画面

また、文字がすでにアウトライン化されていて編集できない場合でも、Retypeを使って似たフォントを探すことができます。

そのため、普段からIllustratorを使っている人なら、わざわざ別のWebサイトに画像をアップロードせず、Illustrator上でフォントを探せるのがメリットです。

ただし、Retypeも元のフォントを必ず完全に特定できるわけではありません。検索結果に表示された候補と元の文字を見比べて、形が近いものを選ぶようにしましょう。

Illustratorを仕事で使っている人であれば、画像からフォントを探すときの選択肢として覚えておくと便利です。

Adobe Illustrator「フォントを検索」

Illustratorの基本操作や便利な機能については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

Webサイトで使われているフォントを調べる

Webサイトを見ていて「このサイトで使われているフォントを知りたい」という場合は、画像からフォントを検索する必要はありません。

Webページの文字が画像ではなくテキストとして表示されている場合は、ブラウザの開発者ツールを使って、実際に指定されているフォントを確認できます。

Google Chromeなどのブラウザで調べたい文字の上で右クリックし、「検証」を選択します。

すると開発者ツールが表示されるので、選択した文字のCSSを確認します。

例えば、次のような指定があれば、

font-family: "Noto Sans JP", sans-serif;

「Noto Sans JP」が、その部分に指定されているフォントです。

ただし、CSSに指定されているフォントと、実際に画面に表示されているフォントが異なる場合があります。

例えば、指定したフォントがパソコンにインストールされていなかったり、Webフォントの読み込みに失敗したりすると、sans-serifなどの代替フォントが表示されることがあります。

そのため、より正確に確認したい場合は、ブラウザの開発者ツールに表示される「Rendered Fonts(レンダリングされたフォント)」などの情報も確認するとよいでしょう。

一方、Webサイト上の文字が画像になっている場合は、この方法では元のフォントを確認できません。

その場合は、画像を保存してWhatFontIsなどのフォント検索サービスにアップロードして調べてみましょう。

フォント検索で見つからないときのコツ

画像からフォントを検索しても、思ったようなフォントが見つからないことがあります。

その場合は、検索に使用する画像を少し加工してから、もう一度検索してみましょう。

フォントを探すために用意した画像の良い例と悪い例

特に次のような点を意識すると、フォントを検索しやすくなります。

調べたい文字だけを大きく切り抜く

画像全体をそのまま検索するのではなく、フォントを調べたい文字だけをできるだけ大きく切り抜きます。

背景や写真など、フォントの判別に関係のない部分が多く含まれていると、検索しにくくなる場合があります。

文字をできるだけ鮮明にする

文字がぼやけていたり、解像度が低かったりすると、正しく文字を認識できないことがあります。

できるだけ解像度の高い画像を使用し、文字がはっきり見える状態で検索しましょう。

文字と背景のコントラストを高くする

文字と背景の色が近い画像よりも、文字と背景のコントラストがはっきりしている画像のほうが検索しやすくなります。

例えば、白い背景に黒い文字が表示されている画像などは、フォント検索に向いています。

文字同士が重なっていない画像を使う

文字同士が重なっていたり、装飾によって文字の形が分かりにくくなっていたりすると、検索精度が低下する場合があります。

できるだけ、1文字ずつ形がはっきり分かる画像を用意しましょう。

可能なら横書きの文字を使う

フォント検索サービスでは、文字が水平に並んでいる画像のほうが認識しやすい場合があります。

縦書きや大きく傾いた文字よりも、横方向にまっすぐ並んだ文字を使って検索してみてください。

フォント検索サービスで見つからなかったからといって、必ずしも「検索できないフォント」というわけではありません。

画像の切り抜き方や文字の見やすさを変えて、もう一度検索してみるだけでも結果が変わることがあります。

また、検索結果に元のフォントが表示されず、似たフォントばかり表示されることもあります。

フォント検索サービスは、元のフォントを必ず特定してくれるものではありません。検索結果に表示された候補を実際の文字と見比べながら、最も近いフォントを探すようにしましょう。

これらのポイントはWhatFontIsやWhatTheFontが案内している画像検索のコツとも一致しています。

フォント検索に関するよくある質問

画像からフォントを検索できますか?

はい、できます。

WhatFontIs、Adobe Fonts、WhatTheFontなどのサービスでは、フォントが使われている画像をアップロードして、似ているフォントや候補となるフォントを検索できます。

ただし、検索結果が元のフォントと完全に一致するとは限りません。候補として表示されたフォントを、元の画像と見比べて確認しましょう。

日本語のフォントも画像から検索できますか?

日本語フォントの画像検索は、欧文フォントに比べて対応しているサービスが少ないのが現状です。

WhatFontIs、Adobe Fonts、WhatTheFontなどは、日本語フォントの検索には向いていません。

日本語フォントの場合は、フォントの種類や文字の形などから候補を絞り込み、フォントメーカーの書体見本などと比較して探す方法があります。

画像から検索しても元のフォントが見つかりません

画像からのフォント検索では、元のフォントが検索結果に表示されないことがあります。

その場合は、まず文字の部分だけを大きく切り抜き、文字が鮮明に見える画像で再度検索してみましょう。

それでも見つからない場合は、元のフォントが検索サービスのデータベースに登録されていない可能性もあります。

検索結果に表示される似たフォントの中から、文字の形が最も近いものを探すのも一つの方法です。

Webサイトで使われているフォントを調べることはできますか?

はい、Webサイトの文字が画像ではなくテキストとして表示されている場合は、ブラウザの開発者ツールを使ってフォントを確認できます。

調べたい文字の上で右クリックして「検証」を選択し、CSSのfont-familyなどを確認してみましょう。

ただし、Webフォントや代替フォントが使用されている場合は、CSSに指定されているフォントと実際に表示されているフォントが異なることがあります。

フォント検索サイトで見つけたフォントは自由に使えますか?

いいえ、フォントが見つかったからといって、自由に利用できるとは限りません。

フォントにはそれぞれ利用規約やライセンスがあります。

特に仕事で使用する場合や、ロゴ・商品・広告などに使用する場合は、商用利用が可能か、用途に制限がないかなどを確認してから使用しましょう。

無料でダウンロードできるフォントでも、利用範囲が制限されている場合があります。

まとめ

フォント名が分からない場合でも、画像を利用したフォント検索サービスを使えば、目的のフォントに近い書体を比較的簡単に探すことができます。

欧文フォントなら、WhatFontIs、Adobe Fonts、WhatTheFontなどのサービスを試してみましょう。

日本語フォントは画像から自動的に検索できるサービスがまだ限られているため、フォントの特徴から候補を絞り込み、書体見本などと見比べながら探す方法がおすすめです。

また、Illustratorを使っている場合は、Retypeを利用して画像やアウトライン化された文字から似たフォントを探すこともできます。

検索してもフォントが見つからない場合は、調べたい文字だけを大きく切り抜き、できるだけ鮮明でコントラストの高い画像を使って、もう一度検索してみましょう。

フォント検索サービスは、元のフォントを必ず特定できるものではありません。検索結果に表示された候補を実際の文字と見比べながら、目的のフォントを探してみてください。

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フォントを使う機会が多いデザイナーやイラストレーターなら、フォント選びの勉強にもなると思います。

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